【立つ鳥跡を濁さず】「退職の手続き」を知ろう!

2020.7.3最終更新
外国人留学生の就職活動
会社を辞めて自分でビジネスを始めたい、経営者ビザにいずれは切り替えたい、と考えている外国の方は多いと思います。入社の時と同様に、退社の時の対応もとても大切です。手続き・気配り両方の面でも、ある程度の決まりがあります。立つ鳥跡を濁さず、の言葉通り、きれいに円満に退職、が望ましいですね。

1、退職をするときは

日本で退職をするときは、2種類あります。
退職方法によって、決まりが違いますので知っておくようにしましょう。
また、次の仕事を見つけるまでに日本国からもらうことができるお金もあります。知らないと損をしてしまいます。
もし次の仕事を見つけるのに時間がかかってしまう場合は、必ず利用するようにしましょう。

2、日本での退職の種類

1、自己都合による退職

自己都合による退職というのは文字通り、自分が辞めます、と会社に伝えて退職することです。転職したり、家の都合で一定期間働けなくなったり、理由は人それぞれでしょう。
退職の仕方については、それぞれの会社が持つ就業規則で決められていますので、従うようにしましょう。
民法(第627条)によると、期間に定めのない労働契約の場合は、原則として退職の申入れから2週間後に契約は終了するものとされています。
ただし、突然、再来週辞めます、と言っても会社に迷惑がかかることがあります。仕事の引継ぎなどの問題もありますので、十分に時間を取って会社ときちんと話して進めることが良いです。

2、会社からの解雇による退職

会社からの解雇とは、会社が一方的に、あなたには辞めて頂きます、と言われて辞めることです。
日本では労働者を守るために、法律では、少なくとも30日前にその予告をする必要があり、30日以上前に予告しない場合には30日に不足する日数分の平均賃金額(解雇予告手当)を支払う必要があると、定められています。(労働基準法第20条、21条)

3、雇用保険制度による失業給付

日本では、雇用保険制度というものがあり、働く人の雇用の安定と、失業中の人の生活の安定と再就職の促進を図っており、特に後者の人へは失業給付としてお金を支給する制度があります。
所定の要件を満たせば、給付を受けることがあります。自分が対象になるかどうかも含めて、下記の持ち物を持って、自分が住んでいるエリアのハローワーク(公共職業安定所)に行ってみましょう。

・離職票(離職時に事業主からもらいます。)
・被保険者証
・印鑑(あれば)
・住所及び年齢を確認できるもの(外国人登録証明書等)
・最近の写真2枚(3*4.5cm)

4、退職時の手続き

退職するときは、会社から借りているものなどは返します。また、健康保険証なども返却します。
社員証や、セキュリティーカード、パソコンや携帯電話など、返し忘れのないようにしましょう。
ちょっとした文房具でも、会社のものをそのまま持っているのはよくありません。

そして、会社からもらう書類は、一般的には、「離職票」「雇用保険被保険者証」「源泉徴収票」「年金手帳」などがあります。
また、外国人の方の場合、転職し、次の在留資格の更新をする際に、前職の「退職証明書」を求められるので、そちらももらうようにしましょう。